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舞台保存会だより19 今年の天神まつり

今年の天神まつり(掲載の写真はクリックすると拡大します)
7月24日25日、今年も深志神社の例大祭・天神まつりが行われました。10日以上前に梅雨明け宣言がされたにもかかわらず、どうやら実施は先送りされたらしい今年の梅雨。(それにしてもいつまで先送りされるのでしょうか)両日とも神事・祭事の間は何とか持ったものの、神輿渡御・舞台行事は雨に祟られました。天神様は雷神ですから文句を言っても仕方のないことですが。

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(例祭当日 社前に並んだ深志舞台)

さて、今年の天神まつり、舞台保存会としては二つの新しい試みがありました。ひとつは昨年に引き続いての『松本の祭囃子伝承スクール』によるお囃子の発表と舞台上乗、および信州大学の学生による舞台曳き廻しの援助です。ともに氏子外からの力の導入による行事の活性化策です。もうひとつは新聞紙上に舞台の広告を掲載したことでした。

伊勢町1の2 伊勢町2の2
(町内に置かれた舞台伊勢町1丁目、伊勢町3丁目)

小池町3 本町5の2
(町内に置かれた舞台小池町、本町5丁目)

本町1の3 中町1正面
(町内に置かれた舞台本町1丁目、中町1丁目)

飯田町1の3
(飯田町1丁目)

広告は、7月22日の市民タイムスに今回改修を了えたばかりの伊勢町2丁目・中町2丁目舞台を中心に、16舞台をすべてカラー写真で掲載しました。そこに深志舞台についての簡単な解説と中心市街地図を載せ、祭日中の舞台の位置を示しました。
実際のところ、市内に舞台という山車があることは若干知られていても、天神まつりに舞台が曳かれ、各町に配置されて曳き廻されることを知っている人は、松本市民であっても決して多くありません。深志舞台は松本市の指定文化財であり、修復に当たっては市から多額の補助金もいただいていますので、市民の宝としてPRをすることは、むしろ責務ではないでしょうか。
広告が掲載されて、直ちに大きな反響が返ってきたわけではありませんでしたが、後日何人かの方から『いやぁ、お祭りにはあんなに立派な舞台がたくさん出るだねぇ。知らなんだワイ。』と声を掛けられ、さらに『実はうちの地区にもこういうのがあってセ。』と、拡がる話の機会が持てたことは幸いなことでした。
深志舞台も飛騨の屋台や秩父の曳山と張り合って…、というような身の程知らずは申しませんが、県内とは云わず、せめてこの平の内だけでも認知され、祭りには舞台を観に人が出る、そんな地位を築いてゆきたいものだと思います。
なお、舞台紙面の制作の当たり広告のご協賛をくださった各町会の皆様、本当にありがとうございました。この紙面は皆様のご理解・御賛助の賜物です。ここにあらためて御礼申し上げます。

今年2年目を迎えた『松本の祭囃子伝承スクール』は、経過報告もいたしませんでしたが順調に進み、11回のスクールを無事にこなして成功であったと思います。参加者は去年の半分以下の35名ほどでしたが、指導者も全体に目が行き届く適当な人数で、指導もしやすかったようです。

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(『祭囃子伝承スクール』風景 まず礼から始まります)

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(『祭囃子伝承スクール』練習風景)

驚いたのは初日(6月13日)から太鼓が叩けていたこと。もちろん去年参加した子が叩くのですが、それにしても最初から笛に合わせてお囃子が鳴り出したというのは、昨年を知る者にとっては驚嘆そのものでした。
リズムさえ把んでしまえば子供たちは覚えが早い。今年初めての子供も雰囲気で覚えてしまうのか、撥を持つと自然と叩きだすようです。スクール終盤には3,4年生も大太鼓を、低学年の子も撥を握って小太鼓を叩き、4曲の課題曲を一通り叩けるようになっていました。
指導者小田多井さんによると特に4年生は優秀な子が多く将来が楽しみとのこと。いつの日か、この中から深志舞台のお囃子指導者が出てくれればうれしいのですが。

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(『祭囃子伝承スクール』発表会 神楽殿にて)

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(『祭囃子伝承スクール』発表会) (笛師 手前宮田さん 奥が赤羽先生)

25日本祭りの日、昨年と同様3時よりスクールのお囃子発表会が神楽殿で行われました。聴く人も去年より多かったようです。終わると子供たちはそれぞれの舞台に分乗し、舞台が動き出しました。
どこか顔に見覚えのある若者が数名、舞台の後から舵棒を押してきます。信大工学部建築学科の学生達で、彼らにとってはこれもゼミの一環です。
今年拝殿前では、笛師の宮田さんが「きりばやし」を吹いてくれました。お囃子のしきたりで舞台は境内では「しゃがしゃりこ」を、拝殿前すなわち神様の正面では「きりばやし」を奏することになっています。笛に合わせて打てればよいのですが、子供たちはまだこの2曲は教えられていません。指導者の中には舞台の手摺り越しに体を折り込むようにして、太鼓を叩きながら従いて行く人もいます。
何もそこまでしなくても、と笑いを堪えつつ、ふと眼の前を、舞台に乗り得意げに「きりばやし」を打つ少年の姿が通り過ぎたように感じました。