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舞台保存会だより87 松本駅に舞台出場

松本駅に舞台出場

6月6日、松本駅に舞台が出場、展示されました。JR松本駅が主催する『松本駅前広場ふれあいデー』のイベントの一環です。

松本駅に舞台が展示されるのは今年で3回目。今後も「ふれあいデー」の開催とともに恒例行事となるようです。

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(6月6日朝、曳き出される飯田町2丁目舞台) (飯田町交差点 道路はまだ濡れています)

今回出場した舞台は、本町5丁目、中町2丁目、博労町、宮村町1丁目、飯田町2丁目、そして六九町の計6台です。松本深志舞台保存会所属の舞台は昨年より18台となりましたから、6台ずつ展示して三回りで一回転。3年に一回、駅に展示しましょう、という申し合わせになりました。一昨年は9台、昨年は5台という変則的な出場でしたから、今年が6台出場の初年度ということになります。

6日は梅雨の入り際で天候が微妙でした。前夜は雨、明け方まで降り続いています。しかし天気予報はどこも斉しく降雨は未明まで、となっていましたので決行と決めていましたが、予報通り朝6時前に雨が上がり、陽射しも出て舞台日和となりました。

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(宮村町1丁目舞台と六九町舞台 松本駅で)

朝6時半、出場舞台の舞台庫が開かれ、JRと松本市職員のボランティア曳手を得て、舞台が曳き出されました。今回は6台の舞台が5か所の舞台庫から出て、それぞれに駅を目指します。雨上がりの爽やかな空気の中をガラガラと音を立てて舞台は進みました。

深志神社から駅方面は軽い下りで、舞台は綱を曳くだけで比較的軽快に進みます。駅前の交差点付近が最も低く、ロータリーでは曳き上げて歩行者用シェルターの奥に舞台を一列に並べます。歩行者用シェルターは高いところで4m90cmほどありますから、多くの舞台はここを通りますが、高さ5m以上の舞台は通れません。そうした舞台は駅前交番の前まで迂回して進入することになります。中町2丁目舞台と博労町舞台は迂回しました。

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(本町5丁目舞台 シェルター搬入口の下をくぐって駅の通路へ)

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(中町2丁目舞台と博労町舞台 交番前に迂回して進む)

今回の先頭舞台は六九町舞台です。六九町は昨年の総会で保存会加入が承認されましたので、松本深志舞台保存会の行事として今回が初めての出場ということになります。きちんと屋根幌を外して列の先頭に並んでくれました。一昨年修復を終えたばかりで本当にきれいな舞台です。今後とも『松本城下町の舞台』として、他17台とともに松本の町民文化を伝承し支えていってほしいと思います。

舞台は一日展示され、夕方無事に撤収しました。

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(六九町舞台を先頭に駅前通路に並んだ深志舞台)

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(撤収 駅前交差点で方向を変え東へ)

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(本町交差点で方向転換する博労町舞台)

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(本町通りを南へ 舞台庫へ向かう)

先立つ5月31日、平成27年度の松本深志舞台保存会総会が開催されました。

今年は役員改選もなく、また舞台の修復事業もすでに終わり、特別な事業も予定されていませんので、比較的淡々とした総会になりました。

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(総会風景 議長席は関口会長)

事業計画で目立たしいものは、今年も秋に山車まつり視察ツアーが計画されることと、新しい舞台パンフレットの作成です。山車まつりツアーは10月に愛知県豊田市の「挙母まつり」を視察することとなりました。事務局としてはとてもタイヘンで、3年続きましたからここらで一息入れたいところなのですが、評判がいいから仕方ありません。

『今年は何処行くだい?』

『…では、今年は三河・挙母(コロモ)へ』ということになりました。

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(挙母まつり風景)

挙母まつりは愛知県豊田市の中心地、挙母(コロモ)に古くから続く祭りです。三河型と称される山車が8台(9台とも云いますが…)出て、若者がえらい勢いで曳き回します。山車まつりとしては躍動的で元気な祭りです。挙母まつりの見所は山車の上から撒き散らされる大量の紙吹雪です。いつごろから始まったのでしょうか、二階屋根の上から火山のように紙吹雪を噴き上げ、若者の掛け声とともに山車は駆け抜けてゆきます。

しかもその紙吹雪たるや尋常の量ではなく、紅白の北島三郎も真っ青。山車が通過した後は紙に埋もれて道路も見えず、一面が雪景色のようになります。その豪快さ爽快さはまったく見ものですが、後の掃除はたいへんでしょう。市役所がやるのでしょうか。

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(紙吹雪を撒き 気勢を上げる挙母の山車と若者たち)

近年県内の祭りでも真似をして舞台から紙吹雪を撒く光景を見受けますが、良い子にはあまり見習ってほしくない遊びです。尤も、地鎮祭や竣工式で四方に紙を撒き散らす神職には、言う資格のないことでしょうか。

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(挙母にて)

新しい舞台パンフレットの作成につきましては、舞台がすべて修復を終え、また六九町も加わって『松本城下町の舞台』18台が保存会に揃った今、やはりきちんとしたものを作る時期でしょう。2007年に松本市制施行100年を記念して舞台チラシを作成していますが、白黒でしたし、ぜひカラー印刷の見栄えのするものに更新したいと思っています。

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(総会後の懇親会で挨拶する関口会長) (来賓挨拶する内城文化財課長)

総会あいさつの中で関口会長が、平成27年は松本深志舞台保存会結成20年であることに触れました。そう、舞台保存会は平成7年10月に発会しています。あれからもう20年になるのです。記念事業についてはこれから検討することになりますが、松本深志舞台保存会20周年、意義ある節目としていきたいと思っています。

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(乾杯 発声は深志神社氏子総代会長 武居喜美雄氏)